主任教授
主任教授

山形大学放射線腫瘍学講座 教授 根本 建二

山形大学医学部放射線医学講座放射線腫瘍学分野
教授 根本 建二

放射線治療は手術、化学療法と並んで癌治療の三本柱といわれます。その最大の特徴は、臓器を残したまま、完治を目指せることで、手術や抗がん剤より優れている点です。また、体に負担が少なく、高齢のがん患者さんが急増している中、放射線治療の需要は高まってきています。担当するのは放射線腫瘍医で、総合的な医学知識とハイテクを駆使しつつも患者さんに寄り添える人間性も必須な大変やりがいのある職種です。

しかし、放射線腫瘍医の数は大変少ないのが現状で、そのために、治療を受けるべきがん患者さんが治療を受ける機会が少なくなっている可能性も指摘されています。そんななか、私どもの講座は、全国15番目の放射線治療に特化した講座として2006年に設立されました。リニアックを使った最先端の放射線治療、緩和的放射線治療、小線源や放射性医薬品を使ったがん治療など、広く放射線治療についての診療、研究、人材育成を行っており、開設以来多くの放射線腫瘍医を育成してきました。

普通の放射線治療ではX線を用いて治療が行われますが、近年、正常組織の被爆を減らしつつ短期間で高い効果を上げられる重粒子線治療が注目されています。重粒子線治療では光速近くまで加速した炭素の原子核を用いてがんを攻撃します。山形大学では2021年より、小型で総合病院接続、超伝導回転ガントリー、省エネルギーなど優れた特徴を持つ次世代型装置を用いた重粒子線治療が開始されます。重粒子線治療施設は現在世界でも10数施設、国内でも6カ所のみが稼働中ですが、最先端の重粒子線治療装置を備えたセンターが開設することで、本学のがん治療の拠点性が一気に高まることが期待されていますし、それを使いこなすのは放射線腫瘍医を中心とした放射線治療チームです。皆さんも放射線腫瘍医を目指してみませんか?

*専門医プログラムの詳細は

http://main.radonco-yamagata-u.jp/

をご覧ください。はじめの3年間で放射線医学全般を広く学び、放射線科専門医を取得します。その後2年の研修を経て、放射線治療専門医を取得します。放射線科専門医プログラムは画像医学講座と密に連携して行われ放射線治療、画像医学、IVR、核医学の知識も習得することができます。

連絡先

山形大学医学部放射線医学講座

〒990-9585 山形市飯田西2-2-2
電話 023-628-5386
メール:radioyamagata[at]mws1.id.yamagata-u.ac.jp(※[at] は @ に置き換えて下さい)